Android Gradle のプロダクトフレーバー機能を活用し、異なるAARを切り替える方法。
1. Fat AARの作成
複数のAARを1つに統合したFat AARを作成し、依存関係を1つのファイルにまとめます。
手順
- Gradleプラグインを導入 Fat AAR作成に対応したプラグインを導入します。以下は、fat-aar-androidの例です。
- 依存関係をまとめる
統合したいAARを
implementation
として定義します。 - ビルドコマンド
gradle
plugins {
id 'com.android.library'
id 'com.kezong.fat-aar' version '1.3.3'
}
gradle
dependencies {
implementation project(':libraryA')
implementation project(':libraryB')
}
./gradlew assembleRelease
注意事項
- Fat AARは依存関係をすべて統合するため、サイズが増加します。
- プラグインのメンテナンス状況を確認してください。
3. パッケージ名のリネーム
クラス競合を回避するため、AAR内のパッケージ名をリネームして再パッケージします。
手順
- AARファイルを解凍
AARファイルはZIP形式なので、解凍して中の
classes.jar
を取り出します。 jarjar
ツールを使用Jar Jar Linksを使用して、パッケージ名を変更します。- AARに再パッケージ
classes.jar
を変更後、元のAAR構造に再パッケージします。
rule com.example.original.** com.example.renamed.@1
注意事項
- 変更したAARのライセンスや規約に違反しないことを確認してください。
4. マルチモジュール構成に分離
AARごとに独立したモジュールを作成し、必要に応じて依存関係を切り替えます。
例
settings.gradle
でモジュールを定義します。
gradle
コードをコピーする
include ':sdkA'
include ':sdkB'
include ':app'
sdkA
とsdkB
を独立したモジュールとして管理。- アプリモジュールでは、使用するモジュールのみを依存関係に追加します。
5. 動的ロード(ReflectionまたはClassLoaderの利用)
実行時に必要なAARのクラスを動的にロードする方法です。
実装例
- AARを配置
libs
ディレクトリにAARを配置します。 - ClassLoaderを使用 実行時にAARをロードします。
java
コードをコピーする
try {
File dexFile = new File(context.getFilesDir(), "sdkA.dex");
DexClassLoader dexClassLoader = new DexClassLoader(
dexFile.getAbsolutePath(),
context.getCacheDir().getAbsolutePath(),
null,
context.getClassLoader()
);
Class<?> sdkClass = dexClassLoader.loadClass("com.example.sdkA.ClassName");
} catch (Exception e) {
e.printStackTrace();
}
注意事項
- パフォーマンスが低下する可能性があります。
- メンテナンスが難しいため、慎重に設計してください。
6. AARの依存関係のリダイレクト
AARの依存関係が競合する場合、Gradleでリダイレクト設定を行います。
設定例
gradle
コードをコピーする
configurations {
all {
resolutionStrategy {
force 'com.example:libraryA:1.0.0'
}
}
}
- 競合する依存関係を解決するために特定のバージョンを指定。
結論
最適な方法は、プロジェクトの要件と制約に依存します。
- プロダクトフレーバーは、開発が簡単で保守性が高い方法です。
- Fat AARは、AARを統合する最も一般的な方法ですが、サイズ増加に注意。
- 動的ロードは柔軟性が高いが、パフォーマンスに影響する可能性があります。